Response to Climate Change 気候変動対応

基本姿勢 / シナリオ分析に基づくリスクと機会の特定

基本姿勢 / シナリオ分析に基づくリスクと機会の特定

基本姿勢

当社グループは、気候変動対応が地球規模で取り組むべき最重要課題の一つであると認識しており、グループが保有する資産を最大限に活用して、「緩和」と「適応」の両面から課題解決に向けた取り組みを進めています。
具体的な取り組み内容は、将来発生する可能性のある事業環境をシナリオ分析により複数想定した上で、リスクと機会を洗い出し、その結果を戦略や取り組みに反映しています。

シナリオ分析

気候変動に伴うリスクと機会について、脱炭素化、環境技術の進展、社会変化などに起因するエネルギー転換と当社への影響をシナリオ分析の手法を用いて検討しました。シナリオ分析ではアジア太平洋地域におけるエネルギー需要と気候変動影響を対象とし、2050年の事業環境を想定しています。アジア経済の高成長により、エネルギー需要の増加が低炭素化の動きを上回るシナリオや、パリ協定の目標達成を実現するシナリオなど4つのシナリオを作成しました。(下図)そして、当社グループにとってより強い環境対応が求められるシナリオ「虹」を強く意識して、重点課題の具体的な検討を行っています。

図
リスクと機会

シナリオ分析に基づき、当社グループが直面するリスクと機会について、検討を行いました。リスクについては、EVの普及や消費意識の変化による燃料油需要の減退、化石燃料事業に対するレピュテーションの低下などを認識しています。一方で機会については、再生可能エネルギーや地球環境に優しい商品の需要拡大など、低炭素社会実現への貢献とビジネスチャンスの拡大を認識しています。
当社グループは、これらのリスクに対応するとともに、機会を捕捉する事業取り組みを強化していくことで、レジリエントな企業体となるように事業ポートフォリオの変革を目指します。

区分 評価対象 対応・取り組み
移行リスク EV普及、消費者意識の変化による燃料油需要の減退
  • 市場モニタリング、最適な製造・供給・販売体制の構築
  • 化石燃料に依存したポートフォリオからの脱却
技術進展などに伴うエネルギー価格低下
  • サプライチェーン全体の競争力強化
石炭事業に対するダイベストメントの可能性
  • ブラックペレット、バイオマス混焼技術の開発
石油・石炭事業に対するレピュテーション低下
  • 社外エンゲージメントの強化
物理的リスク 異常降水などによる装置稼働の停止、拠点の被害
  • 装置保全の強化、サプライチェーン強靭化
海面上昇による製造拠点、流通拠点への影響
  • 護岸強化、計器室の移転などの対応
機会 再生可能エネルギーの需要拡大
  • 国内外での再生可能エネルギー電源の開発
MO (国際海事機関)規制の強化
  • 製油所設備の効率化、強靭化
環境負荷の低い製品の需要拡大
  • EV電動ユニット向け潤滑油、先進グリース、生物農薬などの研究開発、海外展開
省エネに貢献する素材の需要拡大
  • 次世代素材の用途開発、全固体リチウムイオン電池材料の事業化
分散型エネルギーシステムの進化
  • VPP (バーチャルパワープラント)制御サービスの開発、事業参入
サーキュラーエコノミーの進展
  • 廃棄プラスチック、ソーラーパネル、カーボンなどのリサイクル技術の開発
MaaS (Mobility as a Service)社会の到来
  • 既存SS(サービスステーション)網を生かした展開、超小型EV参入
天然ガス資源の開発
  • 油田からガス田へのシフト
リスク管理

気候関連リスクについても、安全環境本部が識別し評価しています。また、安全保安諮問委員会にて、社外有識者による指摘を受けており、外部からの視点を取り入れたリスク管理を行っています。さらに、内部統制の仕組みにESG要素を取り入れた、総合的リスク管理体制の整備を進めています。

出光興産, 株式会社ディ・エフ・エフ